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迫り来る「CtoB」時代の衝撃

あらゆるものがインターネットで結ばれるIoTの時代が急速に現実化しつつあります。前回までのコラムでは、AI,IoTがもたらすインパクトを第4次産業革命といわれる産業への影響について見てきました。

今回はこの産業構造の変化は、人々の生活や社会構造にどんな変革をもたらすのか見てみたいと思います。

これについての考えを、みずほフィナンシャルグループ社長の佐藤康博氏が『迫り来る「CtoB」時代の衝撃』と題して新聞に寄稿していますので、この記事の要点を記してみます。

C(消費者)がB(企業)をリードする

極めて大きなインパクトを与えると思われるのは、BtoB(企業から企業)からCtoB(消費者から企業)への情報の流れの変化である。

従来、企業は消費者のニーズを予測し、それを製品化していた。だがビッグデータの処理能力やAI(人工知能)などが進化すると、消費者が趣味や嗜好、希望を企業側にリアルタイムで伝えるルートが確立される。企業側はそうした消費者側のニーズをダイレクトに製品に反映させることが可能になる。

個々の個性や多様な要求を正当にくみ上げることができる社会は、多様性が許容される社会であり、多様な個性が認知される社会である。「個性豊かなマス(大衆)」にどう対応できるかどうかが、企業の持続的発展に不可欠な要素になる。

データを効率的に集積し、それをAIのディープラーニング機能などを活用して認識・加工し、自らの企業活動に生かしていけるかが企業の成長の可否を決める時代がすぐそこまで来ている。この「CtoBの衝撃」をどのように企業改革に生かしていくのか、リーダーの覚悟と構想力が問われている。

日本経済新聞(2017-1-4付)

「CtoB」時代になれば、日本が培い競争力を維持して来た「BtoB」の20世紀型大量生産モデルは終焉を迎えます。

「CtoB」時代のものづくりモデルは、インダストリー4.0が目指すIoTによるカスタマイズ生産が目標とされています。しかし、単なるカスタマイズ生産が多様で個性豊かな顧客を十分満足させることができるでしょうか?IoTによるカスタマイズ生産が多様性や個性を反映できる生産方式になるかは、今のところまだ疑問なところです。

「多様性への対応」という見地から言えば、日本社会の持つきめ細かさや丁寧さというものづくりの特徴が、「非効率」というネガティブな評価からポジティブな評価に変わる要素を含んでいます。

非効率と言われながらも、多様性に富んだ日本独自のものづくりの特徴を、どの様に第4次産業革命と融合させていくことができるかが、日本のものづくり企業の最大の課題となりそうです。

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