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中小企業経営者の悩み:「ゲームのルールが変わった」


中小企業経営者の悩みの変化。

私は、民間企業や産学連携の業務を通して多くの中小企業経営者の方々と接してきました。その中で、中小企業が抱える悩みは、時代背景によって多少変化するとは言え、以前はどの企業でも悩みはほぼ似通ったものでした。

「売上が伸びない」「新規契約が取れなくなった」「コストダウン要請に対応できない」「優秀な人材を採用できない」など、どちらかと言えば会社組織全体として対処すべき課題でした。

しかし、いま現在は「今の事業の将来が見えない」「じり貧状態を好転させるきっかけが見えない」「事業改革のアイデアが思い浮かばない」など、次のステージに向けての中小企業経営者個人がトップリーダーとして抱える悩みが重みを増し、より深刻なものとなっています。

第4次産業革命などによるデジタル化の急進展により、「正直なところ、将来に向けて何をすればよいのか分からない」と悩む中小企業経営者も多くなってきているのも事実です。

今のやり方で頑張っても成果は期待できない

そして、優秀な技術や技能、ノウハウを持つ企業のまじめな経営者ほど、「自社の優れた技術や品質を顧客に知って頂けさえすれば、業績が上向くはず」と考えて、「営業力を強化して頑張りたい」などと言って猛進してしまう傾向があります。

しかし、成熟した市場では、基本的に同じやり方を「今まで以上」に頑張っても、一時的に効果はあったとしても、じり貧状態を続けることになってしまうのに変わりはありません。逆に、間違ったやり方で頑張るのが最悪の結果を招くことさえあります。

現状を打破し、成長を続けていくための解決策は、今までのやり方の延長線上にはないと認識すべきです。

ゲームのルールが変わった

「今までのやり方の延長線上に解決策はない」・・・この問題は別に中小企業に限ったことではありません。

自動車産業とともに日本経済の柱であった、日本の家電産業が総崩れの状態になりました。シャープや東芝は経営危機まで叫ばれたほどでした。

一方、同じ家電メーカーでも、アップルやサムスンなどは、iPhoneやスマートホンで新しい市場を創り出し、急成長しました。

高付加価値な製品づくりで確固たる地位を築いた日本の家電メーカーの業績悪化の主な原因は、国際競争の激化による価格下落や消費者の価値観の変化、すなわち経営を取り巻く環境の変化に対応できなかったからです。

「ゲームのルールが変わる」という表現があります。ビジネス環境の変化により、勝ち方のパターンが変わったこと表現する言葉です。まさに日本の家電産業が総崩れになった原因の背景がここにあります。

同様の例は、企業規模の大小や業種を問わず、様々な業界で起こっています。

身近な例では、商店街のシャッター通りに象徴される「街のお店屋さん」。消費者の価値観や生活様式が変わって、スーパーマーケットやコンビニ、ネット通販などでの買い物が主流となってしまいました。

見渡せば、保険業界など「ゲームのルールが変わる」現象が、種々の業界に広がってきています。

まず「はじめの一歩」を踏み出すために

産業界でも、“モノづくりからコトづくり”とか、“ビジネスモデルを見直そう”という言葉が頻繁に使われるようになってきました。

企業規模の大小や業種は問わず、企業は戦略を再考すべき時期にきています。

ゲームのルールが変わった今は、「過去の成功体験」に囚われてはなりません。

企業が生き残っていくためには、既存の事業にこだわらず、時代の変化に対応して収益構造を再考し、新たな収益の源泉を創り出す取り組みが不可欠です。

しかし、日々の業務に追われる中小企業経営者は、経営改革の重要性は十分認識しつつも、「どういったテーマで、どのような手順で進めればよいのか?」など、何から始めればいいのか分からず、なかなか前に進めずにいるのが実態です。

この様な悩みを持つ中小企業経営者が、経営戦略を再考する上で是非参考にしてほしい経営学の基本や、役立つ事例などをこれから、何回かにわたって書く予定でおります。

これ等を参考に、自社の経営戦略を再考する糸口を掴み、経営改革に向けて早目にまず第一歩を踏み出して頂きたいと思います。

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