前回まで6回にわたって「ビジネスの基本と原則」に関連するコラムを書きました。今回はまとめとして、トップマネジメントの役割について考えてみます。
『マネジメント』(P.F.ドラッカー著)では、「トップマネジメントとは、方向付けを行い、ビジョンを明らかにし、基準を設定する機関である」としています。
まず、トップマネジメントには、事業の目的を考えるという役割があります。
すなわち、「われわれの事業はなにか。何であるべきか」を考えなければなりません。
この役割に続いて、目標の設定、戦略計画の作成、明日のための意思決定という役割を果たさなければなりません。
これまで、日本の中小企業の多くは大企業の補完的な存在だったため、マネジメントに特に注視しなくとも生き残ってくることができました。
しかし、ドラッカーは次の様な厳しい指摘をしています。
小企業は高度のマネジメントを必要とする。小企業は限界的な存在とされてはならない。際立った存在となるための戦略を持たなければならない。ニッチを見つけなければならない。 現実には、ほとんどの小企業が戦略をもたない。機会中心でなく問題中心である。問題に追われて日を送る。だからこそ小企業の多くが成功できない。 ① 小企業のマネジメントに必要とされることは、「われわれの事業は何か、何であるべきか」を問い、答えることである。 ② トップマネジメントの役割を組織化することである。 |
★当オフィスの『スタンダードコンサルティング』では、計6回のうちの前半ははトップ
マネジメントの役割の部分を固める内容となっています。
≫ こちらを参照
国内の景気はリーマン・ショックの落ち込みからようやく抜け出して景気回復傾向が鮮明となってきています。
しかし、AI、IoTなどの進展による産業構造の転換や人手不足といった新たな課題が眼前に迫っています。
景気が持ち直している現在こそ、早めに改革に手を打つことが大切です。
参考:『マネジメント[エッセンシャル版]-基本と原則』 P.F.ドラッカー(著)
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